クッキーをください

いつも1日の終わりには、自分を甘やかしたくなる。たとえ6レッスンだけの短い日でも。どんな1日でもいろんな出来事があるからだ。

今朝、私は自分の格好が気に入らなかった。キマってなかった。そんなことはどうでもいいはずなのだけれども。会社は仕事をしに行く場所であって、社員は清潔感があってまぁまぁな格好をしていればいい。私もそれでいいはずなのだ。多少、ダサくたって笑顔がよかったり、性格がよければ服なんて関係ない。それに今日は短いシフトだから。のびた前髪だって帰ってきてすぐに切ればいい。大したことはない。 そのはずなのに、、、

 

実際は大したことあった。

 

一日中気になって疲れた。新しい生徒さんに挨拶するたびに、なにか気に障るものがあった。 「あー、横の髪のびきてるな。ちゃんとまとめてないから、だらしなく見えてないかな?」 「メガネにゴミついてるー!あぶらか?このタイミングでメガネ拭いたら失礼か?」 「ヒゲガー! ヒゲゼンブショリデキテナカッタラドーシヨー モシカシテサッキカラミテルノッテ、、、?!」

 

きょどりは、まだまだ終わりません

 

お昼の時間です。傘を忘れて近くのコンビニまで走って麻婆豆腐のお弁当を買いにいく。うん、今日もレジのお兄さん、めっちゃ声が高い。戻ってきたらすでに他の先生方が座って食べている。今日の会話のトピックは日本とアメリカの悪口。やったねー

 

他の先生たちとお昼を食べるのは、めんどうくさい。10回中8回は嫌な思いをするからだ。みんな自分の意見を聞いて欲しくて人が話している上から話すからだんだん、全員の声のボリュームが大きくなっていってうるさい。そんなにあなたの声を聞きたくない。ここでは、色んな国のなまりで色んなどうでもいい意見が聞けます。自分も入っていきたいような半面、入っていったら 誰かを怒らせずにはいかない。結局、私はドイツの大学の学費がタダなのは国の大きさに関係ある、とオーストラリア人のおばさんに喧嘩を売って、そして負けて、今日はそれで済んだ。

 

帰りの電車に最初に乗った時は隣に誰も座っていなかった。電車が発車する数分前に両側とも席がうまった。右側は不思議な香りを放つおっさん。なんというかこう、昆布をビールに4日間漬け込んで5日目に取り出して一日中外で干したら、多分このおじさんの匂いがする。左に座っている人は性別が分からなかった。歳さえも、中年女性か、老男か定かではなかった。隣に座っている人を直視するわけにはいかないし。発車したあとは左の人が何度も肩に頭を乗せてきた。私はこれが大嫌いだ。人をバイキン扱いするのはきっといけないことだろうけど、本当にやめてほしい。皆さんも私の隣に座ったら、本当に勘弁してください。お願いします。そのお隣さんは何度かゆる〜く抵抗した後にも寄りかかってきた。どこからかアンモニア臭もしていたし、立ち上がってドア横に立つことにした。

 

自分の駅について外の空気を吸えたのは、気分が良かった。やっぱり電車は少し苦手かもしれない。まだ雨が降っている。傘を忘れた私は雨の中ゆっくり歩いて帰った。

 

家に着いた。猫にただいまを言ってすぐに座り込んだ。なんでこんなに疲れるのだろう。今日は「やりたいこと」と「やらなきゃいけないこと」が、まだあるのになー

 

でも、やる気がしない。 「仕事」という「やらなきゃいけないこと」を終えた私は、ご褒美がほしい。もらえるまではもう何もしたくない。I want life to give me my cookie. そして結局ダラダラとYouTubeで、面白い映像を3時間くらい見る。そしてなにか適当にジャンクフードを食って寝る。洗濯、皿洗い、ゴミ出し、整理整頓など、快適に過ごすためにやらなきゃいけないことはどんどん後回しにされる。それが何日も続くと、綺麗な皿がない、お風呂から出たのにタオルがない、と 小さいながらも生活に支障がでてくる。小さな支障がどんどん重なって生活リズムがだらしなくなっていく。余裕がなくなってくる。自分の周りのこともろくにでないから「やりたいこと」にまわすエネルギーがなくなる。「やらなきゃいけないこと」で精一杯で「やりたいこと」なんて夢のまた夢。 人生つまらなくなる。いつまでたってもご褒美なんてもらえない。そしてまた疲れがろくにとれないまま、仕事にいく、と。負のサイクルですね。

 

今 ま さ に こ こ で す ! !

 

みなさんもきをつけましょう。